ま行 覚えておこうよ 遍路・巡礼関連 用語集
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わ行 覚えておこうよ 遍路・巡礼関連 用語集
満願
満願(まんがん)とは、願望が満たされることです。
お遍路・巡礼の場合は、巡り終えることがひとつの願いですから結願と同じ意味で使われる場合があります。
さらに高野山のお礼参りまでを最初から考えていた場合は、高野山で満願となります。
日本百観音の場合は秩父の水潜寺が百番目の札所になっていますので、山門前の石柱に日本百観音結願所と書かれています。
近くには巡礼者を癒すために満願の湯という温泉もあります。
私にとっての結願・満願とは、これで終わりではなく次に進むための始まりであると思っています。
曼荼羅
曼荼羅(まんだら)は仏教(特に密教)において聖域、仏の悟りの境地、世界観などを仏像・シンボル・文字などを用いて視覚的・象徴的に表現した絵画等を指します。
「曼陀羅」と表記する場合もあります。(なお「荼」(だ)は「茶」(ちゃ)とは別字です)
全ての曼荼羅に共通する点としては、
(1)複数の要素(尊像など)から成り立っていること
(2)複数の要素が単に並列されているのではなく、ある法則や意味にしたがって配置されていること
密教系の絵画でも、仏像1体だけを表わしたものは「曼荼羅」と呼びません。
「曼荼羅」とは、複数の要素がある秩序のもとに組み合わされ、全体として何らかの宗教的世界観を表わしたものと要約できます。
御影
御影(おみえ)とは納経所でいただくご本尊をしるしたお札のことです。
四国八十八ヶ所の場合は納経した際にモノクロの御影は無料でいただきますが、他の霊場では御影が有料の所もありますので、確認してみてください。
この御影を整理するアルバムとして御影帳も売られております。
御影を額や掛け軸に仕上げる方もおります。
四国霊場会では平成16年12月より、カラーの御影の授与を始めました。
88札所の納経所で「カラーのお姿もお願いします」と言い、200円を追加で志納すると頂くことが出来ます。
御影堂
御影堂(みえどう・みえいどう)とは、寺院において開山を祀ったお堂のことで、祖師・高僧の木像・絵像を安置しています。
高野山の場合は、弘法大師の持仏堂、庵室と伝えるが弟子達が大師の御影を安置してお守りしたので御影堂と称するようになりました。
開山堂(かいさんどう)、祖師堂(そしどう)、影堂(えいどう)という場合もあります。
宗派や寺院によっては祖師堂や御影堂が本堂よりも重視されることもあります。
道を訪ねる
道がわからないときは地元の人に気安く訪ねて見てください。
ここでの注意点はお寺の名前で聞くのではなく○番札所はどこですかというように札所番号で聞くことです。
これはガイドブックに載っている名前ではなく地元の方に愛されている呼び名で通っている場合もあるからです。
土地の人とのふれあいはお遍路・巡礼のアクセントとして心に残るものです。
密教
密教(みっきょう)とは秘密仏教(ひみつぶっきょう)の略称です。です。
日本の伝統的な宗派としては、弘法大師空海が中国(唐)の青龍寺で恵果から学んだ密教を基盤とし、真言密教として体系付けた真言宗(東密)と、最澄によって創始され、円仁、円珍、安然らによって完成された日本天台宗(台密)が密教に分類されます。
東密とは東寺(教王護国寺)の密教、台密は天台密教の意味です。
真言宗と天台宗とでは密教の置かれている位置が全く違います。
真言宗においての密教は真言宗そのもの、全てが密教です。
ところが、天台宗における密教は法華経の教えの一部として扱われ、天台宗の教えには「円教」「戒律」「密教」「禅」の全ての教えが説かれています。
その中の一部として密教が置かれているのです。
さらに真言宗は密教とは他の仏教「顕教(仏教の中で、秘密にせず明らかに説かれた教えのこと。密教の反対語)」とは全く違う仏教として密教を位置づけていますが、天台宗では密教は顕教と同じ位置づけとし「顕密一致」の立場をとっています。
また、真言宗では大日如来を全ての宇宙を成り立たせている根源仏「法身仏(ほっしんぶつ)」として教主とし、大日如来が悟りの内容を示した教えを直接学ぶとしています。
ところが、天台宗の修道理念は法華経の説く久遠実成(法華経の教えにおいて、釈迦は35歳で悟りを開いたのではなく永遠の過去から悟りを開いた者となって輪廻転生してきているという考え方)の釈迦如来の教えとその実践であるとしています。
密教という部分での実践面(事相)や基本的な修行法に大きな差は無いと思います。
一般的には真言宗を指す場合が多いです。
薬師如来
薬師如来(やくしにょらい)の多くは薬壷を持ち、その名の通り医薬を司る仏で、医王という別名もあり、衆生の病気を治し、安楽を与える仏様として知られています。
昼夜24時間全方向にいる病の人を助けてくださいます。
薬壷の中には、体の病、心の病、社会の病をすべて治してしまう霊薬が入っていると言われています。
西方極楽浄土の阿弥陀如来に対して、薬師如来は東方浄瑠璃界の教主です。
薬師如来は菩薩であったころ、十二の大願を立てたとされ、その七番目の願いに「病のものも私の名前を聞けば患いが除かれる」とあり、これが薬師信仰の根拠となっています。
菩薩時代の大願により人々を救うという点は、阿弥陀如来の四十八請願とも同様ですが、阿弥陀様が来世での安らぎを約束しているのに対して、お薬師様は現世での安らぎを求めている点が異なっています。
十三仏の四十九日の導師です。
日光菩薩、月光菩薩を従えて三尊形式で祀られたり、十二神将を従える場合もあります。
ご真言 おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
厄年
厄年(やくどし)は一般的に男性と女性の厄年は異なります。
男性の場合の本厄は、数え年で25歳、42歳、61歳です。
女性の場合の本厄は、数え年で19歳、33歳、37歳とされています。
特に男性の42歳、女性の33歳を大厄と呼んでいます。この時期は、凶事や災難に遭う率が非常に高く十分な警戒を要す必要があるとされています。
数え年とは、現在の年齢に誕生日前だと+2歳、誕生日を迎えている場合+1歳を足して計算します。
本厄の前の1年間を前厄(厄の前兆が現れるとされる年)・本厄の後の1年間を後厄(厄のおそれが薄らいでいくとされる年)といい、本厄と同様に注意すべきとされています。
厄年とは、精神的にも肉体的にも変化が訪れる時期だと言われています。
厄年になったら、家の中の汚れはそのままにせず、きれいに掃除しましょう。
特に水周りと玄関をきれいにします。
徹底的に厄を落とすつもりできれいにすると良いでしょう。
平成21年厄年表(年齢は、数え歳)
男性 |
前厄 |
本厄 |
後厄 |
昭和61
とら
24歳 |
昭和60
うし
25歳 |
昭和59
ねずみ
26歳 |
昭和44
とり
41歳 |
昭和43
さる
42歳 |
昭和42
ひつじ
43歳 |
昭和25
とら
60歳 |
昭和24
うし
61歳 |
昭和23
ねずみ
62歳 |
|
|
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|
女性 |
前厄 |
本厄 |
後厄 |
平成4
さる
18歳 |
平成3
ひつじ
19歳 |
平成2
うま
20歳 |
昭和53
うま
32歳 |
昭和52
へび
33歳 |
昭和51
たつ
34歳 |
昭和49
とら
36歳 |
昭和48
うし
37歳 |
昭和47
ねずみ
38歳 |
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※数え年とは、満年齢に誕生日の前には2歳、誕生日の後には1歳を加えたものです。
※十三詣り 平成8年生まれ |
羅漢
羅漢(らかん)は、正式名『阿羅漢 』(あらかん)の略称です。
仏教において、尊敬や施しを受けるに相応しい聖者のことを指します。
中国・日本では仏法を護持することを誓った16人の弟子を十六羅漢と呼び尊崇した。
さらに、第1回の仏典編集(結集(けつじゅう))に集まった 500人の弟子を五百羅漢と称して尊敬することも盛んでありました。
ことに禅宗では阿羅漢である摩訶迦葉に釈迦の正法が直伝されたことを重視して、釈迦の弟子たちの修行の姿が理想化され、五百羅漢図や羅漢像が作られ、正法護持の祈願の対象とりました。
四国霊場第五番札所の地蔵寺の本堂から5分ほど坂を上った羅漢堂が有名です。
御霊場巡りの種類
巡りかたもいろいろです。
ひとつ巡り終えたから終わりではありません。
意外と今住んでいる近くにも霊場は存在しています。
みなさんの状況に応じて無理なくトライしてみてください。
観音霊場−−西国三十三観音霊場・板東三十三観音霊場などの全国の観音霊場。
弘法大師霊場−−四国八十八ヶ所霊場を初めとする全国の弘法大師ゆかりの霊場。
不動霊場−−全国各地の三十六不動尊信仰の霊場。
薬師霊場−−全国各地の四十九薬師如来信仰の霊場。
地蔵霊場−−全国各地の地蔵尊信仰の霊場。
十三仏霊場−−十三仏をそれぞれに別に祀る寺院の集合霊場。
十二支霊場−−十二支守り本尊を祀る寺院の集合霊場。
七福神霊場−−七福神をそれぞれに別に祀る寺院の集合霊場。
特殊な霊場−−
日蓮上人御霊跡、日蓮宗本山めぐり、法然上人二十五霊場、親鸞聖人二十四輩、道元禅師を慕う釈迦三十二禅刹、西山国師遺跡霊場、尼寺三十六ヵ所、法華守護三十番神、真言宗十八本山巡拝、長瀞七草寺めぐり、弘法大師 越後二十一ヶ寺霊場、関西花の寺二十五ヵ所、洛陽六阿弥陀巡拝、西国愛染十七霊場、高野長峰霊場、甲斐百八霊場、尾張三霊場、近江湖東二十七名刹、近江湖南二十七名刹、近江湖北二十七名刹、仏塔古寺十八尊霊場、丹波古刹十五ヵ寺霊場、聖徳太子遺跡霊場、役行者霊跡札所、ぼけよけ地蔵尊霊場、良寛さん こころの寺めぐり、伊予府中十三石仏霊場
まだまだあるかもしれません。
遍路・巡礼も奥が深いですね。
礼拝
霊場でお参りをする一般的な方法です。厳密な決まりはありません。
しかし、単なるお札所を巡るスタンプラリーにならないためにも、私は大切にしております。
手順は弘法大師が開いた真言宗の作法を基本をしているそうです。
■手順
1)山門で一礼します
2)手と口を清める
3)鐘を突きます
本堂へ向かう
4)納め札を納める
5)灯明をあげる
6)線香をあげる
7)お賽銭をあげる
8)お経を読む
9)納経をする
10)山門前で合掌、一礼。
四国遍路の場合は大師堂でも 4)〜8)を繰り返したあと9)10)になります。
ローソク
ローソク(蝋燭)はなるべくローソク立ての奥の上段から1本だけお供えします。
これは他の参拝者のためのマナーです。
ローソクに火をつけることは意外と難しいものです。実際やってみると、風があってなかなか火が点きません。だからといって他の人のローソクから火をつけることは、人の災難をもらうことになると言われています。
ローソク立てがすでにいっぱいのときは、火の消えたローソクを取りはずしてかまいません。
火の消えた状態は、願いが聞き届けられたと理解されているからです。
数多くのローソクが揺らぐ風景は、とても幻想的なものです。
輪袈裟
遍路に出るとき、必ず揃えるものの中に、輪袈裟(わげさ)があります。
輪袈裟には仏に帰依するという恭順の意味や修行中の意味があります。
四国遍路の場合は、輪袈裟に刺繍で「四国八十八寺・・」や「般若心経」などの文字がはいっているものもあります。
お遍路・巡礼の輪袈裟は正式には略輪袈裟や 半袈裟 (はんげさ)の物を使用します。表生地を二つ折りにし、それを輪にし半分にして紐で連結したものです。
礼拝の際の正装具であると同時に、遍路の道中修行の身支度として、白衣の上から首にかけて着用します。
正装具なので、食事の際やトイレなど不浄な場所に立ち入る際には、はずすようにしましょう。
ずれやすいので輪袈裟止めを使用することをお勧めします。
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